お正月休みににネットサーフィンをしていたら、GIZMODOで面白い記事を見つけました。

GIZMODO: オランウータン、猛毒の哺乳類を貪り食う

動画ではモッチャモッチャとスローロリスを食べるオランウータンの様子が。
とても興味深かったので、少し深掘りして調べてみることにしました。

元の記事はIFLSの記事です。

内容はほとんどGIZMODOと同じで、「ボルネオオランウータンがスローロリスを捕食した事例が観察された」というもの。

ボルネオオランウータンは、動物園で掲示されている解説パネルや図鑑では、「草食で稀に昆虫や鳥の卵をを食べる」事が書かれているのみで、基本的に肉食はしない生き物として知られているだけに今回の肉食(しかも猛毒を持つことで知られているスローロリスの捕食)は結構驚くべきことなんじゃないかと思います。

(以前に、とある動物園の解説ガイドで聞いた限りでは、スマトラオランウータンも含めると、空腹のときにネズミを食べた事例や死んだ鳥を食べている捕食事例はあるようですが、いずれにしても空腹に耐えかねての緊急事態での捕食事例ではないかとガイドされていました)

そういうわけで、元論文を当たってみます。
ちょっと探すのに苦労しましたが、残念なことにOpen Accessにはなっておらず、Abstractしか読むことができませんでした。

Abstractを読む限り、捕食したのは空腹状態のアンフランジオスで、メスとその子供(3歳半)と共に行動していたようです。

オスがロリスを食べている間、メスと子供はその様子を観察しながら、時折ロリスを分けてほしい要求をしていたようですが、オスはそれに応じず、オスだけがロリスを食したようで、とても面白い行動観察なのではないかと思います。

ボルネオオランウータンはとても好きな生き物のひとつなので、機会があれば論文も詳細に読んでみたいです。